シートフィルム
ダイノック

ダイノックってよく聞くけど、どんな材料?

3Mのダイノックに代表される、粘着剤付きの化粧塩ビフィルムです。

3M ダイノック

商業施設や店舗をはじめ、オフィスやホテル、医療施設、駅構内など、さまざまな建物の内外装に施工されている商品です。

一般住宅のリフォームやデザイン、建具や家具の補修にも、その優れた意匠性と耐候性が活用されています。
住宅向け用途を想定した商品も多く、弊社でもご依頼の多い商品です。

目次

弊社では、住宅リフォームへの施工実績が多数ございます。
製品の特長や弊社の施工例なども含めて、ご説明します。

ダイノックシート、フィルムの特徴・メリットとは?

Melit

メリット1

多彩なデザイン性、リアルな素材感

単色はもちろん、木目調、石目調、メタリック調、カーボン調からレザー柄まで、非常にバリエーションが豊富です。

表面加工も、光沢のあるものから、マット調のもの、またリアルな手触りの木目調のものまであり、その高い質感も人気の秘密です。

メリット2

丈夫で傷がつきにくい

全般的に傷がつきにくく、引っ張り強度に優れていますので、曲面への施工、90度折り曲げての施工も可能です。
(曲面や折り曲げ施工ができない品番も一部あります)

また、耐傷性能(キズ防止フィルム)を強化したARシリーズは、エレベーター内部(籠内)の壁にも適した商品です。

内装ドアや家具にも使われている「プリント強化紙」などに比べ、圧倒的に丈夫で傷がつきにくいのも特徴です。

メリット3

耐候性に優れ、劣化しにくい

屋外使用でも、約10年以上劣化せず、耐汚染性能にも優れた商品があります。
弊社でもご依頼の多い、玄関ドアリフォームシートの耐候性も5年以上です。

メリット4

施工性に優れる

厚さ0.2mm。施工箇所を選ばない薄さです。

たとえば、ドアとドア枠の隙間(クリアランス)は、3~5㎜程度しかないことがほとんどですが、ドアと、ドア枠の両方に施工しても、干渉することはまずありません。

そのため、頻繁に開閉するキッチンや洗面台、クローゼットの扉などへの施工にも適しています。

粘着剤付き

剥離紙をめくれば、そのまま施工できます。

エア抜き構造

粘着剤層には、エア抜き構造が採用され、エア(気泡)が排出しやすい設計になっています。

表面が丈夫

エア抜きの際に傷つける心配が軽減されます。
※傷をつけない技術や対策は必要です。

曲面でも施工できる

曲面施工できる品番であれば、扉の表面から裏面まで、1枚で貼ることも可能です。
そうすれば、切れ目や継ぎ目なく施工できるので、はがれるリスクを最小限に抑えられます。

ダイノックを施工するときの注意点

注意点

きれいに仕上げる秘訣!

下地処理は丁寧に

0.2mmの薄さですので、凹みや埃が残ったまま貼ってしまうと、光の加減で凹凸が目立ってしまいます。
ドアの凹みや穴、湿気による傷みがある場合、いかに下地を平滑にできるかが、仕上がりを大きく左右します。

下地パテ・プライマー
下地パテ・プライマー

貼り直しはできない

粘着剤の初期接着力は、非常に強力ですので、対象物に一度触れたら、基本的には剥がせません。
無理にはがそうとすると、対象材やパテの方がはがれてしまったり、フィルム自体が割れたり破れたりしますので、基本的に一発勝負です。

施工には、経験と技術も必要

メリットで取り上げた「施工性に優れる」と矛盾するようですが、だれでも貼れるという商品ではありません。それなりのコツが必要です。

3M JAPANでも、ダイノック施工マニュアルの動画を多数アップしています。
必要な道具、剥離紙のめくり方、位置合わせの仕方、エア抜き、フィルムのカット方法などの基本技術が把握できます。
シワが入ってしまっても、ドライヤーやヒートガンで適度に温めながらリカバリーできますが、やはりそれなりのコツが必要です。

ダイノックシート・フィルムの施工例

施工例

1 建具の補修

室内ドア、クローゼット、収納扉などの補修が、一番多いご依頼です。
物をぶつけたり、倒したりして空いてしまった穴、日焼け、落書き、ペットのひっかき傷など、原因はさまざまです。

また、新築時のドアの質が悪く、表面の保護フィルムが剥がれてきてしまったなどのご相談もあります。

小さめの凹みや傷だけであれば、ポリエステルパテ補修で対応できます。
穴や亀裂が入っている場合は、その部分を切開し、コア(骨組み)代わりの下地材と薄ベニヤ(大抵は2.5㎜です)を使ってふさぎ、パテで平滑にしていきます。

色柄の似たダイノックを選べば違和感なく仕上がりますし、逆にガラッとイメージを変える方もおられます。

ダイノックドア補修

ダイノック ドア補修

2 ドア枠やカウンターの補修

窓枠やカウンターは、直射日光だけでなく、窓の閉め忘れや結露で湿気にもさらされるため、意外と劣化しやすい箇所です。
紫外線に弱い窓枠ですと、色が抜け、パリパリとはがれてきたりすることも。

基本的には、はがれてしまったフィルム層(化粧材)だけをはがし、まだしっかり付いているところは残します。

段差や腐食しているところは、ポリパテで平滑に直してからダイノックで仕上げます。

ダイノック窓枠補修

ダイノック 窓枠補修

3 玄関ドアのリフォーム

ドアの外面への施工は、マンションのご依頼が多く、ドア内面へのご依頼は、アパートとマンションが半々です。

玄関ドアリフォームシートシリーズは、マンションに多く採用されている色柄を中心にラインナップされています。

玄関ドアリフォームシートの特徴

●特殊な粘着剤を採用 曲面追従性が高い
●屋外耐候性に優れる 美しさが長持ち(5年以上)
●表面はフッ素加工  汚れが落としやすく、お手入れも簡単
●ロール幅が1000mm 玄関ドア専用の幅で無駄がない

※標準のダイノックは幅1220mm

ダイノック玄関ドア
ダイノック玄関ドア
左・施工後
左・施工後

日焼けによる退色、凹みの補修目的でしたら、今後の耐候性のこともありますので、玄関ドアリフォームシートがおすすめです。
なお、室内側への施工であれば、耐候性はそれほど必要ありませんので、標準のダイノックや、耐傷性に優れるARシリーズでも十分です。

4 ユニットバスの天井、壁のリフォーム

浴室・ユニットバスのページでもご紹介していますが、アクセントフィルムとしても施工しています。
浴室用ダイノックとしては、NEOシリーズがリリースされています。

このNEOシリーズは、抗菌、防カビ性に優れた商品ですが、価格が若干高めです。

ご予算を少しでも抑えたい方に、代替商品としておすすめしているのは、リアテック(サンゲツ)のTA,TC,TD,TX品番です。
HYGIENIC FILMという、あまり聞きなれないシリーズ名が付いていますが、こちらも抗菌・防カビ性能を備えた、水廻り専用シートです。

ダイノック浴室壁シート

ダイノック 浴室壁シート

注意!
どちらも、ユニットバスのパネル表面に凹凸がある場合は施工できません。
アイカバスフィットパネルからお選びください。

リアテックやパロアとの違いは??

違い

メーカーが違うだけで、基本的にはダイノックと同じ材質、特性、施工性を持つ商品です。

リアテック

サンゲツ社製の商品名です。

ダイノックに匹敵する種類がありますので、気に入ったものがあれば、リアテックからでもお選びいただけます。

商品代は、同じグレードであればほとんど変わりませんし、施工費も同じです。

パロア

リンテックサインシステム社製の商品名です。
以前は、セキスイパロアと呼ばれていましたが、弊社では2009年に使用したのが最後ですので、あえて選ぶ理由はなさそうです。

まとめ

室内建具、玄関ドア、窓枠やカウンターの補修用としても、ユニットバスのイメージチェンジ用としても、ダイノック、リアテックは最適です。
お客様のご要望に合った商品、施工方法をご提案いたします。

施工実績

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