アパート　給湯器と広い浴槽へのリフォーム工事例

積水アパートのバランス釜＋浴槽を、給湯器＋広い浴槽へリフォーム

昭和末～平成初期のセキスイハウスのアパート
お風呂はバランス釜、キッチンは瞬間湯沸かし器で、給湯設備が別々の、ひと昔前の仕様です。

バランス釜＋狭い浴槽

ユニットバスサイズは1116。初めの11とは短辺サイズが110ｃｍという意味です。
バランス釜で幅が30ｃｍ取られるので、浴槽の幅は80ｃｍしかありません。

お風呂好きの方は、これだけで入居をあきらめてしまうかも…

バランス釜の配管レイアウト

上　ガス配管（ガス栓付き）
下　給水配管（止水付き）
ちなみに、ひとつ前の写真に写っているドア側の水栓は、足し水用の水栓です。

給湯器を使う時は、白いハンドルを手で回して点火します。使い方が分からない世代の方も多いのではないでしょうか。なお、平成23年ごろからは、電池着火＋マイコン制御型へ移行　していますので、これはそれよりも古い型式になります。

バランス釜を撤去すると

美しくない写真ですみません…

でも、これが現実です。

そして、このレイアウトのバランス釜の場合、ガス栓と給水配管が、ぴったりサイズの1100ｍｍ浴槽を設置するのに邪魔になります。後ほど詳しく解説します。

バランス釜　吸排気筒

ユニットバスから外壁まで、給排気筒を通す穴（約200×300ｍｍ）が開いています。
壁掛け給湯器に変更する場合、この穴を利用して配管を通します。
写真の細い配線はリモコン線です。点検口を利用して壁中から落とします。

幸い、洗い場側壁面には、配管工事用の点検口があります。
これがないと、配管工事が困難を極めることに…

給水配管は壁中で切替！

1100サイズの浴槽を設置するには、この給水位置をどうしても変更する必要があります。

軽量鉄骨のこの現場は、給水配管手前に「鉄骨」が…
パイプレンチを咬ませられても、回す余地がありません。
そこで、洗い場側の点検口を開けて、二手に分かれて作業します。

ガス配管の変更

浴室内のガス栓と配管を外します。外側の配管から給湯器へ直結。
京葉ガスの工事区分です。更新時期に来ていたメーターも同時に交換していきます。

ガス工事を一度で終えてもらうため、給湯器は先に吊り込んでおきます。

給湯器用の防雨コンセント新設

バランス釜では電源が不要ですが、給湯器には必ず必要です。
リモコン線同様、壁中で配線を通してスッキリと納めましょう。

給水給湯、追炊き配管

開口部から引き込んだ配管を、狭いスペースの中で、デッキ水栓と浴槽アダプターに接続しなければなりません。そのため、配管に無理がかからないよう、長さを計算しながらレイアウトします。

ホールインワン専用浴槽とは？

リクシル　FRP浅型　1100　１方全エプロン　PB-1112
リクシル　メーカーサイト　PDFリンク

ホールインワン専用の特徴は、浴槽のフチにデッキ水栓が取り付けられることです。

浴槽注文時の選択項目は２つ

1　追炊き、水栓穴加工　有無指定
（写真は、追炊き・水栓穴加工　両方あり）
2　排水位置　左右指定
（写真は、左）

浴槽、水栓の設置

積水のユニットバスの場合、角部分がR形状になっているため、浴槽と壁面に若干の隙間ができてしまいます。
そのため、浴槽転倒防止金具も、付属のスペーサーを使ってクリアランスを確保します。

吸排気筒の穴は、アルポリックでふさぎ、防カビシーリングで仕上げます。

デッキ水栓の配管接続部写真

ユニオンで水栓に接続。追炊きペアホースの長さにゆとりを持たせて、給水給湯配管と干渉しないように工夫します。
予算の関係で、標準の2ハンドルシャワー水栓を取り付けましたが、￥8000ほどプラスすれば、サーモスタット付きのワンレバーに変更も可能です。

古い配管のメクラ処理は最薄になるように

元々あったガスと給水管部分には、壁面に25mm前後の穴とビス穴が開いています。
継手を撤去してしまうと、そこの切断面からサビ始める可能性が高いです。

そのため、貫通継手は残して六角穴付き豆プラグでふさぎ、出幅を最小限に抑えます。

1100サイズの浴槽設置写真

エプロンも無事納まりました。

リンナイ　RUF-A2005SAW　オート設置写真

壁掛け給湯器　施工写真

リンナイ　浴室リモコン　MBC-240V

DKとキッチンは、前回リフォーム済みでしたので、給湯はお風呂だけになりました。

そのため、リモコンを操作しやすいよう、ドア側にリモコンを設置します。
キッチンにも給湯し、リモコンを設置する場合は、湯舟に浸かった正面に浴室リモコンをつける方が便利でしょう。

フルサイズの浴槽と使いやすいシャワー水栓

給湯器へ変更して広くなった浴槽
入居募集の「マイナス要素」がなくなりました。

まとめ

築年数が25年以上の場合、ユニットバス交換か、今回のように一部リフォームかで迷われることと思います。
ご予算、地域需要、出口戦略など、お客様のご要望や今後のご計画に沿って、柔軟なプランで対応いたします。

どうぞお気軽にご相談ください。