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3点式ユニットバスのトイレタンク(プラスチック製)交換例
2000年頃までのワンルームマンションや単身者向けの物件では、浴室、トイレ、洗面台の3点が一体になったユニットバスがメインで採用されていました。30年以上経ち、経年劣化による補修のご相談も増えております。
松下電工(現パナホーム)の3点式ユニットバスのトイレタンク
プラスチック(樹脂)製のタンクです。過去の入居者に喫煙者がおられたようで、タンク蓋の上にタバコを置いて溶けた跡や変色が目立ちます。また、便器へ繋がる洗浄管の青サビも進み、メッキが剥がれています。
同じ物件の別の部屋では…
日焼けで便座の跡がくっきり。ユニットバスの入口正面から西日が入るのが原因でした。
ヤニや紫外線で変色しやすいのが樹脂製タンクの欠点です。
適合するタンクのメーカーと商品名
折原製作所 平付けロータンク が適合します。
まず、タンクと洗浄管を外します。
洗浄管のサイズは、32mm と 38mm の2種類
タンクから便器に水を流す洗浄管には、2種類の径(太さ)があります。
タンク内部の「フロート弁部材」と、便器側の「スパッド」もそれぞれサイズ別の専用部材になりますので、平付けロータンクの品番選定時に、32か38を指定します。
便器のスパッドとは?写真
隅付けトイレ施工時の写真(別現場)
便器と洗浄管を接合する部分の金具です。テーパー状のスパッド金具とパッキン形状が特徴です。
スパッドを便器に取り付けたところ。これは呼び38mmの洗浄管用です。
タンク交換後 写真
このトイレの洗浄管は32φでした。洗浄管はL型で、現場に合わせて最適な長さでカットする必要があります。
洗浄管を2本組み合わせる隅付けトイレと異なり、1本でタンクと便器をつなぎますので、長さがぴったりでないと漏水の原因に。パイプカッターでバリが出ないようカットします。
L型給水管をフレキ管へ変更
日焼けしていたタンク方は、L型パイプの短い方の配管長が合わないため、フレキ管(ベンリー管)を加工して繋ぎました。ツバ出し工具は、東京ラソニック「かるパンチ君(NFT-46)」が便利。
まとめ
他の業者から、「古いから交換できない」「メーカーの部品供給がない」と断られた場合でも、互換性のある商品で対応できるケースがございます。
3点式のユニットバスは、物件検索で検索条件から外されやすい設備です。賃貸検索サイトで、「こだわり検索条件」を見ると、「バス・トイレ別」のチェック項目があるので、競争力が下がってしまうのは仕方ありません。
それでも、賃料や立地条件さえ需要に見合えば、「清潔感」と「プラスα」の利便性を追加することで、競合物件と差別化が図れるでしょう。
補修やリフォームに合わせて、入居率を改善したいとお考えでしたら、ぜひご相談ください。