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クッションフロアーの施工不良は意外と多い!
特に、賃貸物件の施工不良が非常に多く見られます。
そして、施工直後は気付きにくく、時間が経過すると露見してくるのも厄介な問題です。
原因1 古いCFの上から重ねてCFを施工している
見積書をご確認ください。
「CF 重ね張り」 なら見積書通りの施工ですが、
「CF 貼り換え」 なら、はがしてから貼るはずなので 手抜き工事です。
症状例 CFの端(はし)や隅(すみ)が浮いている
トイレのCFが、ドア下の沓摺(くつずり)際からはがれています。
両面テープで古いCFの上から貼っていた例
一般住宅用のCFは、厚みが1.8mmです。そのため、重ね張りすると、CFの断面が沓摺より上に来て、足が引っかったり、隙間から湿気や汚れが入ったりして、はがれてきます。
症状例2 CFの下がカビている・柄とは異なる凹凸が見える
2回も重ね貼りしていた現場(合計3枚)
1枚目のカビや汚れが残ったまま上から重ね貼りしていますので、下地ベニヤまで傷んでいます。
部屋に入った瞬間、床がフカフカしており、床が抜けているところもあったため、ずっと管理会社にリフォームも任せておられたオーナー様からお問い合わせいただきました。
結局、CFを3枚はがしたところ、閉じ込められた湿気のせいで、下地ベニヤが傷んでいたため、全交換することに。
原因2 ジョイント(継ぎ目)溶接を省略している
クッションフロアーのジョイントは、溶接が必要です。
症状例 継ぎ目(ジョイント)がめくれてきている
原因は、継ぎ目の溶接処理を 省略 しているからです。
CFの原材料は、「発泡塩化ビニル」です。そのため、収縮したり、経年と共に硬化したりします。
ですから、ジョイント溶接をしていないと、継ぎ目が開き、めくれ始めてきます。
継ぎ目(ジョイント)は、専用の溶接液で接着するのが「標準施工」です。
継ぎ目がめくれ、浮き上がり、ゴミが入っている例
コールドシームAでジョイント溶接が標準
特に賃貸物件の場合、非常に安い単価で親会社から下請け職人に回されるのが現状です。そのため、その金額なりの仕事しかできない(しない)という業界構造が根底にあります。
退室後と原状回復工事完了後など、お部屋をご覧になられて疑問を持たれたら、見積書と実際の施工状況を確認なさることをおすすめいたします。